ギターの演奏において、チューニングは欠かせません。特に、ほとんどの楽曲で使われる標準チューニング(EADGBE)は一番使われるチューニングなので、初心者の方はこれさえマスターできていれば、大抵の曲は大丈夫です。この記事では、標準チューニングの仕組み、各弦の音の意味、チューニングの手順、さらにはチューニングが上手くできないときの対策までを詳しく解説します。
この記事でわかること
- チューニングのやり方がわかる。
- チューニングの仕組みがわかる。
- チューニングの手順がわかる。
- ペグの役割とチューニング時に注意すべきことがわかる。
- チューニングが合わないときの対策がわかる。
1. 標準チューニング(EADGBE)とは?
標準チューニングとは、ギターの6本の弦が特定の音程に調整されたチューニングのことを指します。それぞれの弦が次の音にチューニングされます。
- 6弦:E(ミ)
- 5弦:A(ラ)
- 4弦:D(レ)
- 3弦:G(ソ)
- 2弦:B(シ)
- 1弦:E(ミ)
6弦と1弦が同じ音「E」で、これがギターの基本となるチューニングです。多くのギター曲はこの標準チューニングで演奏できるので、このチューニングさえわかっていれば大抵の曲は大丈夫です。しかし弾きたい曲がドロップチューニングやオープンチューニングなどが必要な場合はそのチューニングについてもわかっておきましょう。
標準チューニングの詳しい説明は次の記事にあります!
次の記事→標準チューニングについて
2. 標準チューニングの仕組み
このチューニングの構造は、音楽理論に基づいています。各弦の音程は、隣り合う弦との間で特定の音程の差を持っており、特に5度、4度、3度という音楽的に安定した関係が組み合わさっています。
- 6弦から5弦、5弦から4弦、4弦から3弦までは「完全4度」の音程差があります。つまり、6弦のEから5弦のA、5弦のAから4弦のD、4弦のDから3弦のGは、それぞれ音階で4つの段階離れています。
- 2弦と3弦の間は「長3度」という異なる音程差です。これはギターの構造上、指を動かしやすくするための工夫です。
これらの音程の配置により、ギターはコードやスケールを簡単に弾くことができ、ギタリストにとって演奏しやすい設計になっています。
3. 標準チューニングの手順
標準チューニングを行う際には、以下のステップを踏んでチューニングを進めます。初心者の方は、電子チューナーやスマホアプリを使うのがおすすめです。
- 6弦(E)のチューニング
- 6弦の音は低音のE(ミ)です。チューナーに「E」と表示され、針が中央に来るようにペグを回して調整します。
- 5弦(A)のチューニング
- 5弦はA(ラ)の音にチューニングします。ペグを回してチューナーが「A」と表示されるまで調整しましょう。
- 4弦(D)のチューニング
- 4弦はD(レ)に合わせます。弦を鳴らして、チューナーが「D」と表示されるまで調整します。
- 3弦(G)のチューニング
- 3弦はG(ソ)です。同様にチューナーで確認しながらペグを回します。
- 2弦(B)のチューニング
- 2弦はB(シ)です。チューナーで「B」が表示されるまで弦を調整します。
- 1弦(E)のチューニング
- 最後に1弦をE(ミ)に合わせます。6弦と同じ音ですが、1オクターブ高いEです。チューナーに「E」と表示されることを確認して完了です。
4. ペグの役割とチューニング時の注意点
ギターをチューニングするときに回す部分を「ペグ」と呼びます。ペグは弦の張り具合を調整するために使用され、これを回すことで弦を締めたり緩めたりします。
- 弦が緩むと音は低くなり、弦が締まると音は高くなります。
- チューニング時は、一気にペグを回さず、少しずつ微調整を行うのがポイントです。
- また、ペグを回す前に弦が正しくギターに巻かれているかを確認し、チューニング後には少し弾いて音が安定しているかチェックしましょう。
5. チューニングが合わないときの対策
初心者にとって、最初のうちはチューニングがうまくいかないことがあります。以下のポイントに注意すると、チューニングが安定しやすくなります。
- 弦が新しい場合:新しい弦は最初のうちは伸びやすく、音が狂いやすくなります。張り替えた直後は、しばらく弾いてから再度チューニングを行いましょう。
- ギターが古い場合:長年使用しているギターは、ネックやブリッジの状態が変化している場合があり、これが原因で音程がずれやすくなることがあります。定期的にギターの調整やメンテナンスを行うことが大切です。
- ペグが緩んでいる場合:ペグが緩んでいるとチューニングがすぐに狂ってしまうので、ペグがしっかり固定されているか確認してください。
6. チューニングを習得したら次に覚えるべきこと
標準チューニングをマスターしたら、次は耳でチューニングするスキルを身につけると良いでしょう。電子チューナーを使わずに、隣の弦の音を基準にして音を合わせることで、より高度な音感が養われます。また、特定の音楽ジャンルではドロップDやオープンチューニングなどの特殊なチューニングが必要になるため、これらも合わせて学ぶと、演奏の幅が広がります。
まとめ
ギターを演奏する上で、標準チューニング(EADGBE)は最も基本的で、必要不可欠なスキルです。初心者でも、このチューニングを習得すれば、ほとんどの楽曲を正確に演奏できるようになります。まずは電子チューナーを使って練習し、慣れてきたら耳でチューニングを行うスキルを身につけましょう。チューニングをしっかり行うことで、あなたのギター演奏は一層美しく、力強いものになるでしょう。
コメント